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戦争を知らない世代、知るべき知らせるべき [ライフ]

この一週間ほど、頭の中で文章をまとめようと思ったが、どう表現していいのか分からず、時だけが過ぎて行った。

とてもナイーブな事だから、押し付けるわけも出来ない事。

とは言え、頭に引っかかったままでは、すっきりしないので書こうと思います。

 

 

8月になると、広島と長崎の原爆投下。そして、「終戦の日」がやってくる。

自然、テレビでも戦争の事・・・殆どが第二次世界大戦に関係するドラマ・映画・ドキュメンタリー番組などが放映される。

戦争を経験した人達から直接お話をお聞きする機会が年齢の事もあり、減っていることもあり、それは良いことだと思う。

広島でも、若い先生が生徒達に教えることに苦労しているようなニュースも観た。


もともと戦争に興味が無くても、ドラマや映画に出演する役者さんに興味があり、結果戦争の事を知ると言うのもアリでしょう。


このような、戦争に関する番組が増える時期は8月以外だと東京大空襲の時期。もしくは12月の開戦の時期。

但し、来春の番組編成では3月10日の空襲より、今年の3月11日の震災に関する番組制作を進めると思う。

それはそれで、当然でしょうね。


今年もいくつかのドラマが作られているようなので、戦争を知らない世代が戦争を知るきっかけとなるかもしれない。

 

 

だが私は・・・観なかった。観ようとしなかった。

 

今年、どのようなドラマが作られていたのか知らないまま、偶然点けたテレビでドラマの番宣が放映されていた。

若い出演者達が製作者側の質問に答えていた。

ああ、随分とこの役者さんも大きくなったなぁと思いつつ、観ていたが、ある質問に対する回答以降、私の考え事は止まらなくなる。

一語一句は覚えていない。

おおよそ、「あの頃の人達は喜んで戦地に行った(戦った)」という表現があった。

もし彼が同じ立場なら、家族を連れて外国に逃げると言う。

 

テレビをつけた直後なので、前後の流れを把握していない。

もしかしたら、「家族や恋人、故郷を守る為に、少しでも敵の進軍を遅らせる為に喜んで戦地に行った」という事なのかもしれない・・・。ちょっと、無理があるかな。

結局、その番宣を続けて観る事はせず、ドラマも観る事も無いのでドラマが何を訴えたのか、私を含めた戦争を知らない世代に何を教えてくれるのか、分からないままになった。

あの番宣での、受け答えはドラマを撮り終えた後だと思う。その上で、「喜んで」という表現が出るならば、彼が演じるドラマには、そのような解釈が見え隠れするのかもしれない。

 

私は戦争を知らない。でも、父と母がちょっと年をとってから生まれた私だから、両親や伯父叔母から戦争の話を聞いたことがある。

伯父は陸軍の飛行場に手伝いに出ていた。母は艦載機による銃撃を直接見ている。

私は、本を読んだ。出来るだけ沢山。

戦記物は一人の話を読まさせて頂いても、その方だけの考え方という場合があるので、色んな方、色んな立場の人の話をう読んだ方がいい。また、日本側の話だけでなく、アメリカだったり、中国だったり。もしくはインドネシアだったり、オランダだったり。

そこで見えてくることもある。

 

ドラマ「僕の生きる道」の中で、金田医師がみどり先生に対し、余命1年という境遇の中村先生の気持ちはどのようにしても理解出来ないと言った。

同じく、私はどれだけ戦争の話を聞いても、見ても、読んだも、あの時に戦地に向かった人達や戦地に送り出した人達の気持ちは理解できないと思う。

だけど、多くの・・・特に召集兵の大多数は喜んで出兵したはずがない。それ位は読んで取れる。


その出演者を責めるつもりは全くない。

知る機会がどんどん減っているから。

 

そして、出演していた役者さん達は戦争に反対している。

間違っていない。

だけど、私も戦争が無い世界が実現すればいいと思う。

 

ただ、漠然と『戦争=悪』だけなら、気がつかないうちにまた戦争に近付いてしまうはずだ。



今年の夏は、ここ数年の中で一番考えさせられた夏だったかもしれない。

 


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コメント 6

saki

確かに「煽る」ような感じの番組も増えている気がします。
表現の方法として、主役をヒーローにしたり、ヒロインを設定したりも必要でしょう。
私達が報道に操作されない事が大事であるのはもちろんですが、政治家にはバランスのとれた判断が求められる時期でもあります。
by saki (2011-08-15 19:01) 

maeboo.

sakiさん、こんばんは

出演者だけでなく、製作側も演出者も、観ている方も戦争を知らない者が増えているので、違和感なく受け止めている人の方が多いのかもしれません。

ドラマよりドキュメンタリーの方が、興味深く観ることが出来ます。
一昨日だったかな、夕方の番組はしっかりと観ました。

あの戦争で起きた沢山の悲劇の中のひとつとして、受け止めました。

by maeboo. (2011-08-15 19:37) 

かず

召集令状をもらって喜んで出征した人などいないと思う。
でも,時代がそれを表現することを許さなかったし,愛する人,国を守るために行くしかなかったのだと思う。

8月は原爆そして敗戦の話ばかりですが,日本も他国に攻め入って占領
していたこともまた事実です。

負けたことだけではなく,日本が行ってきたことも考えなければいけないと思います。
by かず (2011-08-15 19:48) 

maeboo.

かずさん、こんばんは
もう少し前に書こうと思ったエントリですが、悩んだり、消えちゃったりして結局8月15日となってしまいました。

私も、色々言っていますが、基本戦争反対です。
でも、あの時代に生まれ生きていたら、戦っていたでしょう。

国家間戦争は一国では出来ませんね。
8月15日や9月2日、3日を日本人とは違った意味で迎え、考えている国もあるんですよね。
by maeboo. (2011-08-15 20:23) 

「16分」があながち間違いでないならば、太平洋戦争の同士討ちの(推定)割合も, あまがち間違いではないかもしれません

はじめに、右にも左にも傾くつもりも, 傾かせるつもりも、
戦争を肯定するつもりも、ブログを荒らすつもりも、
無いことを断っておきます。

また、ブログ主は、他記事を見る限り、一般の人より
戦争を知ろうとされている方と思います。

> あの時に戦地に向かった人達や戦地に送り出した
> 人達の気持ちは理解できないと思う。
> 知る機会がどんどん減っているから。

そうですね。当事者の気持ちは私たちは理解出来ない場合が
多いですね。

しかし、知る機会がどんどん減っているのでしょうか?

近年でも、自衛隊の海外派兵はありましたし、
戦争を美化しない(ドキュメンタリータッチの)映画は
増えている様にも思います。


http://blog.livedoor.jp/tomboy2501/archives/1226205.html
> 「1968年のベトナムで戦った少尉の平均生存期間を言い当たら
> れたらカールーでのことを話す。」
> 「一週間」
> 「違う、16分だ。たったの16分間。…覚えてるのはそれだけだ。」

現実のニュースでも、世界のどこかでは、戦争や紛争は、
起きてました。


戦争とは、何か原発や核兵器と同じ様に感じます。

戦後、(被爆国との点からも)アメリカの核の傘の下に、
原発が増え、経済大国になりました。

海外の地下核実験や劣化ウラン弾のニュースも時折ありました。

映画の中に核は出てくるものの、「どうせ映画」で、
真剣に考えなかったのか?

チェルノブイリはあったものの、「どうせ対岸の火事」で、
真剣に考えなかったのか?

1980年代、米ソのICBMが増えた中で、世界終末時計が3分前になった
中で、緊張感は無かったのか?

私たちは、知るべきなのに、知ろうとしないのか?


私は戦争を知りませんが、知るべきなのに、知識が少なく、理解が乏しいと、
ついこの前の原発事故があって、唯一の被爆国と言いながらも、
「国民の放射線に関する理解は低い」と同じ様になるかもしれませんね。
by 「16分」があながち間違いでないならば、太平洋戦争の同士討ちの(推定)割合も, あまがち間違いではないかもしれません (2011-09-17 12:01) 

maeboo.

WWⅡの体験をお聞かせ頂ける機会が段々減ってきていると思います。
特に戦地に行かれ、無事に戻って来られた方も御高齢となられています。
どこまで後世に事実を伝えられるのだろうかと不安に思う事もあります。

ただ、コメントを拝見してWWⅡのことだけでもいけないなと思いました。
国や地域の戦いだけでなく、他にも沢山「戦争」はありますね。

慢心やエゴ、打算が綻びとなる。


私が知りたいと思う理由は、自分なりの考えを持ちたいから。
漠然と「賛成」や「反対」をするのではなく、こう思うから「賛成」「反対」する。
未だ、自分なりに断言出来ない問題も沢山ありますね。


コメント、ありがとうございました。
by maeboo. (2011-09-17 22:55) 

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