そうだ京都、行こう2019夏真っ盛り(2) [紀行]
夏休み
例のごとく、京都を訪れ
御香宮を訪れています。
そして、前回訪れながら、残念ながら「本日の公開は終了いたしました」と残念ながら拝見することが出来なかったお庭がここにある。
御香宮の社務所の向こう側に歴史を感じるお庭がある。
もともとは小堀遠州の庭の素材を使って、中根金作がここで作り直した。
言い換えると、伏見の戦いで薩長軍が陣を張ったのがここ御香宮。ここから大砲をぶっ放し打ち込んだ幕府軍の陣があったのが、伏見奉行所。
秀吉、家康に仕えた小堀正一(政一)。駿府城普請奉行を務め遠江守に叙任され小堀遠州と呼ばれるようになる。
さらに、彼は伏見奉行に任じられたのが江戸初期の頃。茶や庭にも才能を発揮する彼は伏見奉行所に庭を造った。
戦火で伏見奉行所にある庭は燦燦たるものになったであろう。
その場所は維新後、陸軍が駐屯し、さらには大きな団地が造られる。そのような中、かつて庭園を構成していたとされる庭石を使い、静岡県出身である昭和の小堀遠州と呼ばれる中根金作が伏見奉行所跡から御香宮に移し、作庭した庭がここにある。
私はその伏見奉行所跡にもかつて訪れている。すぐそこだ。
なんてことだ、京都に来て多少お庭に興味を持ち、歴史も好きな私になんて投げかけをするんだ。
そして、前回は見逃した。
果たして今回は・・・
社務所の玄関には前回見たのと同じ立札がある。
「本日の公開は終了しました」
と、鎮座している。
またか・・・
いや、待て
ただいまの時間、時計を見るとおお9時過ぎ
お庭の開放時間は9時~
先ほどの「本日の公開は終了」には違和感しかない
これは、昨日公開時間を終えたときに添えたままなのでは!?
もしくは、この期間は敢えて非公開にしているか・・・
社務所の窓から中を覗く。
気が付いた人が寄ってきた。
お庭を見学できるか?と聞くと、何か支障でもあるのですか?を飲み込んだように「はい、ご覧ください」とのこと。
ただし、窓口手元に準備されていたようでなく、ちょっと手を伸ばして取り寄せた「容器?」より、入場券とパンフを用意し、200円と交換され手渡された。
先ほどの玄関に回り込むと、窓口で切符を発行頂いた方が回り込んで脱いだ靴の収納場所と中に入ると自動で案内テープが流れること。そして、暑いのでご自由に扇風機を回してくださいとのこと。
何の悪意もなく、朝も早くから庭を見ようという人も少ないのであろう。そもそもここに庭があることも知らない人が多いのではないか?そして、前回も早朝ではないが、私が訪れる前に庭を見たいと申し出た人がいなかったのだろう。
そして、それは素晴らしいこと。私のほかに人はいない・・・・・はず。
夏の京都
暑い
扇風機を回そうか
と、思いつつ、まずはカメラバッグを畳に置く。
庭を眺めるには座った方がいい。
植物には詳しくありませんが、庭で実がなっていました。
南天!?いや、季節が違うだろう。
この手水鉢、とても古いもので「文明九年(1477年)」と刻まれている。
私が見たことがある、小堀遠州の庭は
・金地院
そして、中根金作さんの庭は
で拝見している。
重森三玲さんの庭を京都で見て、庭に興味を持つようになりました。
三玲さんの庭ほどインパクトがあれば、あ!?これは重森三玲さんの庭なのか?
と推測することが出来ますが、中根金作さんの庭を見て、あ!これはと思いつくほど庭を極めていません。
まして見たこともない小堀遠州の庭に思いをはせ、作るわけですからね。
庭を見る。
カメラを置いて、庭を見る。
東京や千葉では子供のころほど蝉の声を聴かなくなった。
この庭に座っていると、複数の種類の蝉の声が重なって聞こえる。
アブラゼミが多そうだけど、あとはなんだ?クマゼミか?
クーラーがなくても、心地いい。
畳で足を延ばし、両手を後方について庭を見ている。
時は過ぎていく。
自分で立てたスケジュールは今回は適当だ。いや、今回も適当だ(笑)
ただ、従来以上にあれをしよう、これをしようを抑えている
いつも夏の京都は張り切りすぎて、熱にやられて夕方には京都駅で飲んでいるパターンが多い。
ゆっくりと心の充電。
そして、親子連れの声が玄関方向から聞こえた。
センサーに反応した、自動音声案内が流れ始める
よいしょっと。
さあ、場所を明け渡しましょうか。
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