SSブログ

出口のない海 [映画]

早朝からDVDを観ていました。

先日も観られなかった、映画「出口のない海」

天を回らし、戦局を逆転する兵器 『回天』

昨年「男たちのヤマト」が公開され、今年は間もなく「俺は、君のためにこそ死ににいく」が公開されます。そして、今回借りたのが「出口のない海」

特攻のことを考えると長くなるので、映画のお話だけ。 
ちょっと、「僕の生きる道」の中村秀雄さん、「愛と死をみつめて」の大嶋みち子さんに通じるような言葉があったもので朝からうるうるしていました。

ネタバレ少しありです。この先はご自身の判断で・・・

 

色々戦記関連の本を読んでいますが、艦艇や航空機、潜水艦に比べると回天の知識は少ない。
この映画で初めて知るようなこともありました。

ただ、今回早朝から思わず、んんんんんとなってしまったのが、やはり家族や愛する人への気持ち。

大学野球の投手だったが、戦局の悪化の中、海軍に志願し、回天の搭乗員となった主人公が家族と恋人に対する届かない最後の手紙に綴られた言葉


「海は僕です」
母親に贈った言葉。ここにいるから嘆き悲しまないでねという気持ち。

「すくすくと伸びろ。兄さんはいつでも、お前を見ているぞ」
妹に贈った言葉。多感でまだ幼い妹。家族思いで兄の恋人の気持ちも大切にする妹。大きな力で護る意思。

「父さんの髭は痛かったです」
主人公の人の子としての端的な表現なのでしょうか。偉大で尊敬する父へ少し弱い面を見せているのでしょうか。


そして家族への言葉もそうですが、残す恋人へ残した言葉。
「僕の生きる道」で主人公・中村秀雄が余命一年を知りながら結婚した妻・みどりに伝えた気持ち。
「愛と死をみつめて」で大嶋みち子さんのマコさんに対する気持ち。
それに通じるものがある気がしています。

みなちゃん、今、僕は真昼前の青春にいる。
その青春を君に捧げる。
君にお願いがある。
僕が見ることが出来なかったものを、君に見てほしい。
例えば、今日の夕暮れの美しさを
例えば、夏の海のきらめきを
例えば、色づいた柿の赤さを
例えば雪で覆われた中野の町並みを、僕の代わりに観てほしい。
そして、一年が過ぎたら、僕を忘れて欲しい。
誰か良い人を見つけて、溢れるような幸せをつかんで欲しい。
君には生きて、生きて、もう嫌だというまで生きて欲しい。 


nice!(0)  コメント(3) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 3

かず

回天=人間魚雷。特攻とはよくも考えついた攻撃と思います。

連休中,車の中で家族から突然「おまえは特攻に行けと言われたら行けるか?」と聞かれました。
運転しながら考えて,「行くだろうね。守る人がいれば」と答えました。
聞いた本人は「う~ん,周りの雰囲気がそうだったらいくかもしれないな」との返事。
正直なところ本当に行けるかは分かりませんし,行かなくてはならない事にこしたことはありません。

maeboo.さんと同時期に同じようなことを考えていたんですね。
偶然ですが…。
by かず (2007-05-06 11:02) 

かず

日本語が変ですね。
「行かなくてはならない」ではなくて「行かないことにこしたことはない」ですね。
あ,それと私自身は「戦争反対!」です。皆様誤解無きよう…。
by かず (2007-05-06 13:21) 

maeboo.

こんにちは、かずさん。
もし、同じ質問を聞かれたなら、恐らくかずさんと同じ答えをしているとおもいます。
ただ、その時代背景、環境にいない限りはどうしているかはわかりません。
戦争は反対です。でも、なぜここまで戦記に関する本を読むのか?
戦争時代を含めて、諸先輩が行ってきた歴史(良い事も悪い事も)があるから今があるわけで、何があったかを知らないで今の時代をどうのこうの言うのが嫌だからです。
特攻批判、戦闘の批判も良く聞きます。が、特攻携わった全ての人、戦争に関わった全ての人を、よく知らないのにあーだこーだ言いたくは無いのです。
今度映画が公開されるようですが、海軍の作戦としての初の特攻指揮官だった(実際に初めて突入したのは久能さん。海兵出身者を最初にしたかったから?)関さんも、本音を漏らしています。彼が出撃する理由はKA(かみさんのこと)の為と言い切っていますね。
そういう時代で、そのような状況で、極限の選択をしており、且つ拒否できない状況でもあったのですから。
だから、多くの人のお話を聞くようにしています。
そして、到達すべきは戦争の無い国。それは待つものではなく、歴史を引き継ぎ、次の世代に託す、今の時代の僕らの仕事だと思っています。
by maeboo. (2007-05-06 17:45) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

悲しいお知らせ?口が窄まる ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。