何が正解なんだろう [ライフ]
帰りの電車。
混雑と言うほどでなく、客席と吊皮がうまる位の乗車状況。
行き帰りの電車は貴重な読書の時間。
ここしばらくは伊坂さん、パワーウィーク中。
今読んでいるのは「チルドレン」
私が吊革につかまり、栞のあるページを開き、栞を挟んだまま読み始めました。
すぐに次の駅に到着して、私の横に女性がやってきて吊革につかまる。
お腹には赤ちゃんがいる。
過去に、若い学生さんが年配の方に席を譲って、年寄り扱いするなと憤慨されている場面を見たことがある。
その学生さんから見れば、自分の母親以上の年齢は間違いないと思うのだが・・・。
私も過去に席を譲った経験はありますが、いつも悩ましいのが「あれ?妊娠しているのかな?」って時。
思わず、足元へ視線をやり、踵の高さを見たり・・・。
最近では、鞄などにつけるキーホールダーがありますよね。
で、私の横の女性は間違いなく、新しい命を宿している。
彼女の眼の前は若いOL。
彼女の左前は最初から爆睡している男子高校生。
彼女の右前=私の目の前は大学生らしき男性。
OLと男子大学生は一瞥して、視線を元に戻した。
男子大学生が開いている本は医学書。
保健体育が苦手で、血が苦手で、臓器が苦手な私が、明らかに目を背けたくなるような専門書。
医学生なのかな。
そんなことを気にしながら、私も本を読む。
いろんな感情が絡み合いながら本を読む。
気がつかなかったけど、彼女の横には旦那さんがいたようだ。
角度が変わり、彼女の鞄にはさっき思い浮かべたキーホルダーが付いていた。
私は本を読み続ける。
私の右前の席の乗客が降りた。
ものの見事の私の右隣の若い女性が座って、音楽プレイヤーをいじりだした。
私は本を読む。
隣の妊婦さんはマスクをしていた。
インフルエンザがやっぱり怖い。
多分、自分がインフルエンザにかかる事より、お腹の中の子供のためにマスクをしているんだろう。
そういえば、彼女の目の前の若いOLさんもマスクをしている。
思った。
私が立っていたから、右隣の女性は妊婦さんに気がつかなかったのかもしれない。
目の前に座っている女性は、いつもなら席をすすんで譲る人なのに、体調不良だったのかもしれない。
医学生は一瞥したと書いたけど、もしかしたら医学書の隅から隅まで目をやっているのが、そう見えたのかもしれない。
心臓に関するページを見ていた彼は、一人でも多くの命を救うべく、一分一秒も無駄にしない為に熱中していたのかもしれない。
やっと彼女の目の前の席が空いた。
旦那さんに勧められ、そこに座ったが、すぐにその夫婦が降りる駅に到着した。
私は本読んでいた。
栞が挟んであるページから、結構進んでいた。
でも、頭に何にも残っていなかった・・・。
私の降りる駅に着いた。
こんなにいろいろ考えているけど、その妊婦さんも含めて、誰もあまり深く考えていないのかもしれない。
栞を動かさずに、そのまま本を閉じました。
うーん
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