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前略、遠野貴樹様・・・・・・あなたはいつ桜を見たのでしょう? [秒速5センチメートル]

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私が秒速5センチメートルと出会ってから2年が経ちました。

DVDを観て、小説を読んで、あれと思った。

貴樹少年が小学生時代に小田急線豪徳寺駅が防音壁を伴った形状をしている・・・・なんて目につきやすいことは、ある意味潔さを感じて目をつむる。

じゃあ、どこが?


一体、貴樹と明里はいつ頃の年代を歩んだのだろう。

貴樹は会社を辞め、初めての桜の季節に回想する。

「来年も一緒に桜、見れるといいね」と遮断機越しの風景が17年前であると言った。
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岩舟に引っ越した明里と再会したのが15年前だと言った。これは明里も昔の手紙を読み返した際に15年前と言っている。
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この作品ではっきりと日時が推測できる場面がある。

・水野理沙から届いた別れのメールは2008年2月2日だった。ちなみにこれと前後して貴樹は会社を辞めており、その年がこの回想をしている年である。

・会社を辞めた後、貴樹がコンビニで立ち読みした雑誌では深宇宙探査衛星の記事が掲載されており1999年から2008年の歩みを示している。

・貴樹が明里に会いに岩舟へ行く際、乗り換え駅の小山駅にある広告用の横断幕。「第6回小山冬まつり」の開催期間が1995年2月10日から3月10日と書かれている。JRが流石に去年のPOPをはずしていない訳が無いし、1年先の広告も掲示しないであろうから貴樹が岩舟へ行ったのは1995年3月4日となる。
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さて、これらの3つのうち、雑誌の記事はその時の年月日を表しているものでないから除外しても、別れのメールの日付と岩舟へ行った日付に着目する。

(2008年の2月) - (1995年3月) = 13年

貴樹も明里も15年前のことと言っているから2年も誤差がある。

 

ではどっちかの年月日がおかしいということとなる。

じゃあ、貴樹の人生の節目をピックアップすると、

・明里が静岡から転校してきたのが小学4年生の4月8日(月)【黒板情報】

・明里が遮断機越しに「来年も一緒に桜、見れるといいね」と言ったのが小6の4月

・貴樹が岩舟へ行ったのが中1の3月4日

・貴樹が種子島で澄田花苗と一緒にロケットの打ち上げの遭遇したのが高校3年生の種子島から夏が過ぎ去ろうという季節

・梅雨時から水野理沙と交際して最初の夏の終わりにHⅡAロケットが発射された。

・水野理沙とは3年の交際と言うが、別れたのは冬。梅雨から交際すれば、2年半か3年半となる。2年半を『3年の交際』とは言わないから、3年半の交際と言える。

・貴樹は5年で会社を辞める(1月末日付け)

・水野理沙との別れと退職はほぼ同時期。

 

仮に2008年2月2日に水野理沙と別れたとすると、二人が交際を始めたのは2004年の梅雨時となる。2004年は前年の発射失敗の影響かH2Aロケットを1基も発射していない。

安直かもしれないが、1995年の岩舟行きをベースに考える。

1995年3月4日の時、中学1年生だった貴樹。明里が転校してきてクラスメイトとなった小学4年生の4月は1991年となる。 1991年4月のカレンダーを調べてみると・・・黒板に書かれていた4月8日(月)・・ビンゴ!月曜日でした。

調子に乗って調査続行

種子島でロケット発射を花苗と観た高校3年生。劇中では種子島が夏から秋へと変わる頃・・・10月の半ばと言っている。上記推測を引き継ぐと高校3年生は1999年となる。1999年の11月15日種子島宇宙センターからHⅡロケット8号が発射されている。表現で1ヶ月違うが一応範囲内ということで。
で、このロケットを観た二人。花苗は貴樹に告白をしようとするが貴樹の本心が見えたようで結局告白できず失敗。で、HⅡ8号は発射後軌道に乗らなかった為に司令爆破処理をしている。まさに花苗の告白失敗を暗示しているのでは。

で、こうやって考えても回想をしている今から17年前が『遮断機』で15年前が『岩舟』だと考えると水野理沙と別れ、会社を辞め、明里と思しき人とすれ違う年が2010年となる。

貴樹は入社5年で会社を辞めたため三鷹のソフトウェア開発会社に就職したのが2005年となる。大学4年の春、塾のアシスタントと3ヶ月の傷つけ合う交際を終わらせてからの就職活動スタートだったが就職浪人はしていない。高校入試も大学入試も花苗と一緒に過ごした日々を考えれば遠回りすることなくストレートで進んでいる。となると『岩舟』1995年を基準に考えれば大学生活を5年かけたと考えないと合わなくなる。小説の記述を読んでみても留年したとは書いてないが、逆にストレートで卒業したと判断出来る表現もない。だから、大学1年生の時に一緒に生協のアルバイトをした同級生と1年半交際し別れた2年から3年への進学時に留年したとすれば、強引かもしれないがつじつまが合う。

大学で1年遠回りし、2005年に就職した貴樹。水野理沙とは梅雨時から交際し、2010年の1月末前後に分かれるまで3年半。となると、交際を開始したのが入社2年目、2006年の梅雨時となる。小説では交際を始めた年の夏の終わりにHⅡAロケットが成功発射している。

2006年9月11日、HⅡA10号が無事に発射されている。情報収集衛星光学2号を積んでいた。これはつい先日記事にした偵察衛星とともに今でも活動している。

貴樹の心も偵察衛星のように高い所にあり、鳥瞰していたのか。1000回のメールでも心は1cmしか近づけなかったから水野理沙は別れのメールを送った。貴樹の心は偵察衛星のように遠い場所に居て遠くを見ていたのかもしれない。

 

明里と思しき女性とすれ違ったのは2008年でもなく、2009年でもなく、2010年と私は決めつけちゃいました。これで来年の桜が楽しみになった(笑)

何かの節目の度に飛んでいくロケット。
貴樹が新たなステップを踏み出す2010年にはHⅡAの後継機が2009年の実験成功を踏まえて、宇宙ステーション基材を乗せて飛んでいく。

果たしてのそのスピードは秒速何センチメートルなんだろう。

 


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