一人の男の視線と気持ちを記す(2) [ライフ]
家族のことで心配もあり、なるべく家から離れたくなかったが悩んだ挙句、池袋に行く。
余震も心配だが、首都高速の渋滞情報をチェックすると殆ど渋滞がなかったので午前中に車で池袋へ向かう。
車の走行数は少ない。
普段でも車が少ない時はあるけど、今日は様相が違う。
国難を感じる。
普段ではあり得ない時間で池袋に到着。
目的地に到着して、相手に声をかけた瞬間に携帯電話の緊急地震速報のブザー音が響く。
話しかけた相手は感覚がマヒしているのか、作業を進める。
私は家に電話をすると、大きく揺れたそうだ。
最小限の時間で用事を済ませて、再び首都高速に乗る。
相変わらず渋滞は無いが、走行車線を自衛隊の車両が走っている。災害派遣で駆けつけている最中だろう。
さらに、対向車線で赤色灯を見つける。サイレンは鳴っていない。
カーブを曲がってやって来る緊急車両は消防車、消防車、消防車。その間に救急車も。
運転していたので数えきれなかったが、十数台の消防車と十台近くの救急車とすれ違う。
とにかく、希望を託すしかない。
予想より早く家の戻れそうだったので、自宅付近で買い物をしようとする。
スーパーに向かう途中、ガソリンスタンドに並ぶ車の長蛇の列に遭遇。片側車線がつぶれて渋滞が起きている。
さらに大型スーパーに到着すると、駐車場に入れない状態だった。
やや小さめのスーパーに向うと、駐車場は空いていた。
だが中に入ると、目の前に何も置かれていない棚が目に入る。
豆腐や納豆などは恐らく補充されていないのだろう。
他にも米、カップラーメン、レトルト食品、水などが全くない。
僅かに残った缶詰めを数個購入して店を出る。
家に帰ると、兄が我が家に寄って来た。
茨城で地震に遭遇した兄は、その夜を駅の付近の雑居ビルのロビーで過ごし、会社に寄り、家に戻ったのは昨晩遅くだったようだ。
スーパーの状況を説明すると、駐車場に入れない可能性を頭に入れて自転車の機動力を活かして、買い物に向かった。
昨日、購入したものである程度の生活は全く問題ない。
だが、昨日今日で多くの世帯で不安もあり、本来必要とする量以上の資材をかき集めた。
製造側や流通は、被災地への支援物資を優先する。当然だし、出来るだけ早く届けて欲しい。
だから、比較的被害が少なかったこちらでは補充が遅滞するだろう。
色々なことをし、買い物をする時間が無かった人は、困窮することとなる。
海外から見れば略奪も起こらない非常に治安の良いという評価を受けているようだけど、恐慌は間違いなく起きている。
そういいながら、私も自転車に乗っている自分が居る。
自分が嫌いになる。
maeboo.さん,自分を責めないで。
自分や家族を守ろうとするのは,動物として当たり前のことですから。
ただ,これが行き過ぎて理性がなくなると略奪が起こります。(きっと)
そういう意味では日本の民族は非常に自制心の強い民族ということになります。
地震から毎日手弁当で会社に出向いていますので,商店の情報はわかりません。昼間は会社にいますので買い出しもできません。
手元の食料が尽きたら…酒かな(笑)
まあ,まじめに調達ししなければいけないんですけれども,時間がない。
でも,工場の安全確保と復旧のためにはがんばらないと。
今日から本格的に復旧作業に入りました。
工場という組織の底力には驚かされます。
by かず (2011-03-14 20:38)
一つ忘れました。
こちらも被災地ですけれど,デマが飛び交っています。
特に福島の原発関連。
正しい,信頼できるところからの情報と,冷静な判断が必要です。
恐怖心から起こるのか,愉快犯なのかわかりませんが,正しくない情報が流れています。
皆様お気をつけください。
by かず (2011-03-14 20:43)
かずさん、こんばんは
色々とお気遣い頂きありがとうございます。
しかし、物がないですね・・・。
普段、企業の一員としては滞留在庫とか回転率の悪さなんて、真っ先に叩かれる事なんですがね。
冷静に行きましょう。
by maeboo. (2011-03-14 21:15)