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そうだ京都、今年の冬も行こう(3)宝泉院 その1 [紀行]

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三千院の前を通り過ぎ、目の前を歩く人は誰も居なくなった。

二十数年前に訪れたときには歩かなかった道。その時はやはり私もすぐに三千院の門を通った。

 

まっすぐに進んでいくと下調べをして知った勝林院の大きな本堂が見える。

今回の旅の目的、必ずに寄るべきところとして設定した宝泉院は勝林院の僧坊である。

勝林院さんにぶつかると左折し、なるべく参拝客が集まる前に来たかった宝泉院に到着。

 

先ずは拝観受付。いつもの京都ぶらぶらと同じように小銭入れに沢山の500円玉と100円玉を詰め込んできている。

多くの寺社を巡るだろう、その拝観料・志納料やお賽銭など小銭はある程度あった方がいい。そういえばシルバーウイークの時に拝観料を支払おうとしたらつり銭がピンチだったようで支払金種のリクエストを受けたこともある。

今日はこの小銭入れだけでぴったり払い続けることが出来そうだ。(しかし、重い)

こちらではお抹茶付きで800円を納めます。パンフレットと一緒に茶券も貰い、門より中へと進みます。

 

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先ほど見た三千院や勝林院と比較したらこじんまりとしたお寺さんですが、隅々まで手入れが行き届いており心地よい。

 

 

そして目前には独特の形をした松がちらっと頭を見せています。

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この松の事はこのブログでも書いておりました。

丁度この日の一年前、私は嵐山・嵯峨野から仁和寺・龍安寺を経由して金閣寺(鹿苑寺)を訪れていました。

そこに庭にある舟の形をした松、陸舟の松。

金閣寺の陸舟の松。

善峰寺の遊龍の松。

そして、ここ宝泉院の五葉の松。

この三つが京都三大松と呼ばれているのです。

なるほど、近江富士の形をした松、すごい立派ですね。

でも、この松を眺めるとっておきの方法。楽しみだな・・・。

 

 

 

坊内に入ると先ず天井に意識が行く。

天井。血天井。

お盆休みに京都を訪れた際には泉涌寺さんから養源院に行こうと思っていた。養源院と言えば宗達の『唐獅子』が有名ですが、血天井も有名。但し、この日はお腹を下し行動力が低下して時間が過ぎていき養源院は諦めた。

シルバーウイークに京都を訪れた際には迷いの窓・悟りの窓が有名な源光庵を訪れました。ここにも血天井。

伏見の戦いで石田光成等に攻められても、少数ながら抵抗・防戦し主君の徳川家康の事後の戦いが優位になるように奮戦した鳥居元忠らの家臣たち。最後には自刃し、その血が床板に染みこんだ。供養の為、これらの床板は多くの寺院で天井板として使われる。忠臣達の血を足で踏むわけにはいかないから天井に。

源光庵では写真に撮っておきながらもブログには未掲載。

そして、今回訪れた宝泉院にも血天井があるのです。

坊内に入った瞬間、天井から気配を感じて、見上げた。

 

 

 

 

 

 

 

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か・・・・・駕籠?

なぜ駕籠が天井から吊り下げられているのだろう?

宝泉院、滞在中にはこの駕籠のことは分からなかったけど、後でバスで移動中に調べて分かった。

これは坊主駕籠と呼ばれるものらしく、修復・展示されている。

かつて住職が移動する際に用いられたものだそうだ。

 

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ん?これは・・・

オルガンのような、資料館にある展示ケースのようにも見える。

 

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ああ、そうだ。これも下調べした際に紹介されていたな。

石盤。サヌカイトと呼ばれる石。叩くと綺麗な音が出る。

この大原は声明(しょうみょう)発祥の地。音とは深い関係にある。

明治期の住職が声明の大家であり、音律を調べるのに愛用していたものらしい。

 

申請すれば叩くことが出来るらしいが遠慮した。

音感も無く、叩いてもどういう表情をすればよいのか(笑)

しかし、そんなことよりも理由があったのです。

お寺の人がとても忙しそう。

それもそのはず、去年の京都散策でも感じたけど、大掃除であったり修繕作業が行われているのです。

お寺の方か業者の方か分かりませんが多くの人が工具や道具を持って作業をしています。

決して拝観の邪魔にならないように周囲を気にしながらの作業。すれ違う時も申し訳なさそうに声をかけてくれます。

 

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そして囲炉裏の部屋。

ん?ここはと最初思ったけど、お寺さんというコミュニケーションの場所なので現代風のこういった場所があるのも良い。

そして、坊内すべて回ってからも気が付いたけど、新しい空間と伝統的空間が混然とならないように配慮がされている。

 

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中庭も男性が手を加えている。

 

 

 

そして、この旅の最大の目的地、目的の場所。風景の場所へと足を進めます。


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