昨日、夢を見た。ずっと昔の夢(6) [秒速5センチメートルロケ地]
秒速5センチメートルで、明里が移り住み、そして貴樹が雪の中、明里に会いに行った岩舟駅に到着しました。
改札口は反対側のホームに渡る必要があります。
※記事内に小説・映画「秒速5センチメートル」の内容に触れています。ネタばれ注意。
僕も、貴樹と同じように改札で駅員に切符を渡し・・・
渡し・・・
渡し・・・
誰か、受け取って
TOUCH! and GO!
うーん。
今日、明里は待っているのか・・・
あ・・・明里?
明里だけじゃない。駅員もいない。あの椅子もない。石油ストーブもない。
足元はちょっとゴミが散らばっている。
うーん。
映画で登場した券売機は?
あれれれれ・・・
違うぞ
じゃあ、あの時刻表は?
あれれれれ?
パンフレットを置いたスペースは駅頭に移ってラックとなっていたが、一枚も置かれていなかった。
明里・・・間に合わなかったよ・・・(注意:おいら談)
そうです。
岩舟駅はもう4年程前に無人駅となっています。(2003年12月)
さらに、駅舎は2006年3月に新しくなりました。(ほとんど同じだけどね)
新海監督らスタッフの皆さんは2005年9月にロケハンに来ております。
新海さんの目に映ったのは古い岩舟駅だったんですね。その当時ですら、ストーブも椅子も無かったけど。(明里が椅子に座って、踵を上げる仕草が好きなんですが・・・え?変?)
古い駅舎は昭和11年に造られた木造建物。
この写真の左奥の方がちょっと変わったスペースになっていますね。今では自転車が停まっていますが、そこまで駅舎でした。
駅員もいたのでその執務スペース及び、資材置き場となっていたようです。
無人化された直後は改札脇の駅員のスペースにはシャッターが取り付けられ、閉まったままとなります。新海さんが見た改札口にはそれがあったかもしれません。
そして僕が見たのは、無人が前提で建てられた駅舎であり、旧駅舎で駅員さんがいたスペースはシャッターも当然なく、なんとなくそんなスペースをイメージすることは出来るんですが・・・。
ちょっと残念で、寂しく、駅舎内ではもう写真は撮りませんでした。(これは、秒速5センチメートルを観て、観光気分で来た者のエゴかもしれませんが・・・)
うーん、目を瞑って想像しよう。
明里の手作りのお弁当を待合室で食べるふたり。
今まで食べた中でいちばんおいしいと言う貴樹。
『おおげさだな』と言い『お腹がすいていたからよ』と言いながらも嬉しそうな明里。
貴樹の鹿児島への転校の話となります。
おい、貴樹! 明里のお母さんも心配しているけど、君の母さんもきっと心配しているぞ。
まあ、そんなこともあるよな。
そんな二人の様子を見守り、最後の電車が行った後もしばらく待合室を二人のために開放していた初老の駅員も今は、いない・・・。
新海さんのロケハンが3~4か月遅く、駅舎の工事が始まっていたら映画の映像は少し変わったかもしれませんね。でも、新海さんのイマジネーションでやっぱり同じものが出来ていたかもしれないけど。
宇都宮線の車中でおにぎりを食べられないかもしれないと思ったとき、岩舟駅で食べようかとも思った。ついでに焙じ茶でも買ってね・・・。
車中で食べて正解だったかな。
でも、岩舟駅に来たことに後悔は微塵もしていないし、本当に良かったと思っております。
よし、外に行くぞ!
長い年月を製作に費やすから、ロケからすると時間も経過するんですね。でも、その場では、新海さんが現実に見た部分や、創造して作り上げた部分を連想することができそうで、羨ましいなあ。
次は外ですね!
by saki (2008-01-10 11:30)
sakiさん、こんばんは
そうですね、アニメというものをあまり知らなかったんでびっくりしております。
新海監督がトークショーで次の映画の話が出た時の回答で、印象的なのが、
「映画を作るとなると、自分の人生だけでなく、スタッフの人生を3年とか決めてしまうので覚悟を決めないといけない。だからそう簡単にはやれないんです」
と仰っていますね。
by maeboo. (2008-01-10 23:16)