昨日、夢を見た。ずっと昔の夢（７）

秒速５センチメートルの世界、貴樹が明里とついに再会しました。

なんと約束の時間から４時間以上遅れて岩舟に到着。

夜中の１２時位まで駅舎で過ごした二人は、駅が閉まるので外に出ます。

下の写真、映画を観た人にはピンとくるかもしれませんね。

でも、あの時より駐輪台数が多くてもうちょっと奥まで入れたらおんなじような写真（雪はないけど）が撮れたのにね・・・。

※記事内に、小説・映画　秒速５センチメートルの内容に触れる場合がございます。ネタばれ注意。

 

駅の外に出ます。

二人で駅の外に出ると・・・

 

あ、明里？
いや、タバコは買わないよね。

貴樹は明里の後ろ姿を見るんです。小学生の時のあの桜咲く坂道の時のように。
貴樹も明里も一年間味わった孤独を言葉にしないが伝え合った。
ただ、その一年間もそれぞれのスピードで時は動いている。本人たちの自覚は無いけれど。

 

 

駅前は迎えに来た車が去り、静かになりました。
駅周辺には自転車預かり所が数軒あります。
三が日はお休みだったようで、今日が仕事始めです。

ただ、預けられた自転車は少なくお店番のお婆さんものんびりムードです。

ちょっとあたりを散策していると、また車が集まり始めます。
誰かを送って、帰る車。そして、誰かを迎えに来ているのか、停車する車。

 

 

じゃあ、ちょっと歩きます。

駅からすぐに見つけた看板。

岩舟石は岩舟の地場産業。江戸時代から採石されていました。
両毛線や東武も運搬に使われた頃もありましたが、需要も減り、現在では採石は一業者のみらしいですね。

 

岩舟駅を出た明里と貴樹は明里の手紙に登場した桜の木を見に行きます。

 

映画に登場した桜の木はないことは新海さんが仰っていました（モデルの桜の木は代々木公園内）ので知っておりましたが、高圧線の鉄塔や電柱が林立しているところがあるのか、広い空間を目指して歩きます。

 

ぱーっとあたりを見回しても高圧線の鉄塔など全くありません。

で、電柱は？

何箇所かあるにはありますが、ちょっと違うんです。

 

畑の中を貫く、電信柱が連なりどこまでも続く道。
遠くに大きな桜の木が見えてくる。そんなシーンが映画にあります。
その桜の木の下まで行き、明里は貴樹に言います。

「ねえ、まるで雪みたいだね」

それに対して貴樹も答えます。

「そうだね」

小学生の頃、桜の花びらが秒速５センチメートルのスピードで降る中、明里はそれを雪みたいだと言った。そして来年も一緒に桜、見れるといいねと言った。
今、桜の季節には早いが、雪はまっすぐゆっくりと降っている。そんな中、明里は雪のことを『まるで雪みたいだね』と言う。明里は一緒に桜を見たかったのだ。

とても自然の成り行きで二人は唇を重ねる。
その行為自体ではなく、この栃木へ幾多の障害を乗り越え明里に会いにきたことが貴樹を成長させたのだろう、貴樹はこれからの二人に待ち受ける未来を知り得たように感じた。

 

そんな重要なシーン。
ちょっと戻るけど、明里が貴樹をその桜に連れていくシーン。

 

このアングルは両毛線を岩舟から小山方面にちょっと歩いたところです。（線路内に立ち入ったのではなく、踏切に立っています）

この線路を二人の歩く道にして、電車の通電用の電信柱は片側にしか立っていませんが、それを道（線路）の両側に立たせてみる。そしてこの山並み。

映画で桜の木があった場所には・・・・・・！！

何か大きな常葉樹が立っている。（桜じゃないけどね）

 

このアングルを参考にしたのかもしれません。（単なる、似たアングルってだけかもしれませんが）

タグ：秒速５センチメートル ロケ地巡り

コメント 5

自転車預かり。学生の頃お世話になりました。
最初は「あれ」と指ささないと出てこないんですが，なじみになると，駅の階段を下りてくる間に出してくれている。
今はもう，その預かり屋さんはありません。
沢山の自転車が隙間なく，整然と並べられていたのを思い出しました。

休み中に不幸があり，また喪中になってしまいました。
新しい年でしたが，波乱の幕開けです。
これ以上の波乱がありませんように…。
by かず (2008-01-11 00:22) 

３枚目の写真は特に印象的ですね。大きな木は、どこかを想定して描かれたように感じていました。新海さんもこのアングルかな？

ところで、かずさん、大変でしたね。まだ年始の慌ただしさも残ります。体調にだけはお気をつけ下さい。
そんな機会がある毎に、日頃、皆が普通に生活できることの有り難みをしみじみと感じたりもします・・・。
by saki (2008-01-11 10:03) 

かずさん、お悔やみ申し上げます。
死に対して麻痺しているなら、悲しむことはありません。
麻痺していないからこそ、悲しくなるのでしょう。
だから、こういったときは我慢は不要でしょう。
ありったけの思い出を総動員してください。
そして、その方の為にもまた立ちあがってください。
でも、無理はしちゃダメですよ。悲しみますからね。

で、預かり屋さん。この日はまだお正月。平日はもっと利用者がいるのかな？
駅前のほとんどが預け所状態なんですが、満杯になるのかな？


sakiさん、こんばんは
どうなんでしょうね・・・。まあ、想像しているのも楽しいので、満足です。
by ｍａｅｂｏｏ． (2008-01-11 21:39) 

こんにちわ。はじめまして。
電柱の場所はまた違う場所なんじゃないかなと思います。栃木に住んでいるのですが、
家の近くに電柱（電塔？）がたくさんならんでいる道があります。
間隔も凄く離れてて、ずーっと続いてます。その近くには新幹線が通っていて、そこからみた景色を新海さんは使ったんじゃないかなーなんて思ってます。確かではないですけど。
明日岩舟に行ってみようと思います。なにもないみたいですが･･･｡
家から電車で２０分ぐらいのところだそうです。雪が降ったら写真でも撮りにいこうかな～～。
by ４９８９ (2008-05-12 14:14) 

4989さん、はじめまして
ようこそ、こんなごった煮のようなBlogに到達されましたね。
電信柱の林立のシーンは確かに岩舟駅の周辺にはなかったですね。
それに映画では印象的な高圧線の鉄塔も・・・。
ちょっとは参考にした可能性のあるのは明里ちゃんが雪の中の桜を貴樹に教えたシーンくらいでしょうか。（ちょっと新海さんには内緒で？記事内に対比用のカット貼ってあります。すぐに削除します）

新海さん含めスタッフさんがあれだけの期間栃木でロケハンをしていたのですから４９８９さんのおっしゃる通り、違う場所にあるシーンを合わせたとしてもおかしくありませんね。

是非、発見があったら教えて下さい。
ちょっと涼しいですが、雪の岩舟はだいぶ先になるでしょうね。
それまでのお楽しみに・・・。
by ｍａｅｂｏｏ． (2008-05-12 23:44)