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半世紀 国鉄 三河島 [時事]

先日、読んだ本

朱川湊人さんの「あした咲く蕾」

直木賞作家、朱川さんの作品は何冊か読んでおりますが、「かたみ歌」など都電荒川線界隈を舞台にした作品をよく見かけます。

昨年の夏から時間をかけて、都電荒川線をほぼ全駅制覇してカメラ散歩をしましたが、よくよく印象に残っています。

「あした咲く蕾」は短めの物語が7作品収められていますが、「虹とのら犬」という作品があります。

その中で扱われている実際に起きた事故。三河島事故。

ちょうど、50年前の1962年5月3日の夜に発生した大惨事。

行楽帰りの多くの乗客が乗っていました。

 

三河島事故が起きた時、私はまだ生まれておらず、多少知識がある程度。

ただ、朱川さんの作品「虹とのら犬」を読んだのが事故から丁度50年後だった事。

 

今年のGW前半に起きた悲しくなるような交通事故。

もし、あのバスに乗っていなければ

もし、あのバス会社が無ければ

もし、違う運転手だったら

もし、ガードレールと防護壁の隙間が無ければ

せめて、その隙間を外れていれば・・・

天災では無く、一個人だけの問題でもなく、今回の会社だけでなく、起きうる可能性は他の会社、他のバスでもある。

多くの犠牲者とご遺族の無念もあろうかと思いますが、同じことを繰り返さないように今回の事故で気が付いた点、例えばガードレールと防護壁の隙間の解消など、やれることをやっていくべきでしょう。

 

 

半世紀前の三河島事故。

一番の原因は信号の判断ミスと言われています。

貨物列車の脱線事故で済んだはずが、数分後にはみ出した貨物列車に客車が衝突。

その客車から降りて駅に向かった乗客を、更に進入してきた客車が次々と撥ねてしまう。


今現在の保安システムであれば信じられない事故。

160人の人命が奪われ、多くの方が怪我をされた。

朱川さんの「虹とのら犬」の作品内にも登場するが、遺体安置の中の一つ、浄正寺さんに犠牲者を弔う為に聖観音が建立されます。

そして、この事故をきっかけにATSの設置が加速します。

犠牲者の無念は晴れないと思いますが、人はそれを防ぐ手立てを考え、実行に移すことが少しでも慰霊となるのでしょう。

 

技術革新は進み、私の様に当たり前のように思う人が多くなる。そして気の緩みが新たな事故を起こす。、その後も事故は無くならない。

三河島事故から50年。ヤフーのニュース検索で「三河島事故」と入れても検索結果ゼロ。

朱川さんの作品を読み、GW前半に痛ましい事故があったこともあり、こんなエントリをUPしました。自分自身も車の運転や自転車運転、歩行についても気を引き締めようと思う、そんな憲法記念日。

 

 

ところで、「虹とのら犬」を読み、知識程度だった三河島事故をもう少し知ろうと調べました。

すると、三河島事故は「国鉄戦後五大事故」の一つだと知った。

さて、「国鉄戦後五大事故」となると残り四つはなんだろう?

「桜木町(火災)事故」と「洞爺丸(沈没)事故」はあっていたが、残りは全く見当外れだった。

「浅草橋駅焼き討ち」「下山事件」を挙げたのだが・・・・・・

そう、これは事故ではありませんね。

ちなみに正しいのは「紫雲丸事故」「鶴見事故」

国鉄戦後五大事故は死者100人を超える事故でした。(JR福知山線の事故も100人以上の方々が亡くなられています)

 

 

 

付け加えると、「下山事件」は「国鉄三大ミステリー事件」と呼ばれており、他に「三鷹事件」「松川事件」となります。


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