送る言葉 [ライフ]
揚力を失い、推進力を失い、低空飛行を続けているならまだ違ったかもしれない。
いつ、落ちてしまうのか?
不時着はどこに?
緊張感もあるが、心の準備も出来る。
だが、アイツは操る中で揚力を取り戻し、高度を持った。
不時着ではなく、どこへ向かおうかと相談し始めたばかり。
突然、揚力は失われた。
高度を取った分、威力は大きかった。
もし、アイツを見た最後の姿が見舞いに行った病室なら気持ちは違ったかもしれない。
先日、ブログにも書きましたが突然会社に現れて、下期の復帰スケジュールの相談に来たばかり。
その時間、本来は会社にいなかったはずの私はそれを聞いてフロアを駆け上がった。
私の見た、アイツの最後の姿は会社に戻って、さあ働くぞ!という姿だった。
そんなアイツの訃報を聞いた瞬間、高い場所から叩きつけられた気分だった。
本来なら、こんな日にブログの更新などしないつもりだったけど、仕事をしていても、仕事を切り上げて帰る電車の中でも考えることはアイツとの事ばかり。
同期であり、仕事も遊びもアイツが一番一緒だったと思います。
アイツとは似たもの通しではなく、考え方は随分と違います。
でも、お互い考えていることが解る仲で、言わなくても解る。
皆まで言うな、という関係。
元気になったと思った瞬間、突然逝っちまった。
ああ、分かっている。
言うな、言うな分かってるって。
俺たち以上に一番驚いているのはお前だよな。
時間が無いから、医者にずっと止められていた大好きな焼酎をそっちまで持って行けなかったよな。
俺が持って行くから待ってろよ。
わかっていると思うけど、俺はもう少ししなくちゃいけないことがあるから待っててくれ。
じゃあ、あとで。
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