言葉が出ない

出張です。
いつもとコーヒーのカップが違います。
味も違う。当たり前か。

久しぶりの新幹線。
それを実感したのが3列席に座ったから。

東日本大震災以来、初の東北入りです。

仙台駅まで車で迎えに来てもらいました。
被災前の記憶も無いので、なんの比較も出来ないのですが、高速道路を走りながら通りすぎるインターチェンジの名前やナビに表示される地名は報道で目にし、耳にしたところばかり。

高速に乗っている間はあまり見えませんでしたが、高速を降りて一般道を走り、海に近づくと景色は一変。
あれから二年が経とうとしていますが時が止まったままに見えました。

お取引先様も甚大な被害を受けましたが、少しずつ復旧して目標としているレベルまで能力は回復し、部分的には被災前よりもパワーアップされました。

だけど社員の方々のお話を聞くと、まだまだ直さなくてはいけない箇所が沢山あるようです。


仕事が一段落し、帰る前にお取引先様の周囲を車で案内いただきました。

最初に来た道とは違う道でしたが、見える世界が一変。
ここから先は壊滅と説明頂きましたが、まさに壊滅状態のまま。

未来を見据えて計画的な町作りをする為、勝手に建築や補修も出来ないので、そのままにしてあるそうです。

遠くを見ると新しくお墓が並んでいます。目に見えないラインがあり、そこから先は建て直しも新築も可能なんだそうです。

周辺の人々を救い、お取引先様の従業員の皆様も避難した小高い丘に立ちました。

先ほど車で走った場所が一望にできます。
流されずに解体工場待ちの建物がいくつかあります。
説明を聞くと、震災直後に映像でみた建物です。

立つ場所を変えて違う方向を見ると河口から上流まで見渡せます。
美しい山、川。
ただ目を凝らすと家に番号がスプレーされており、お取引先様の方が大きく手で円を描いたエリアほぼ全てで生活はしていないそうです。

特徴的な建物が見え、その施設は昨年再開された事はニュースで知っていました。
だけどその周囲はいえば人が生活出来ない。
復興の先駆けかもしれませんが、寂しい見えました。

色々と感じることが多い出張でした。