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僕の生きる道 先生、神様って、いるんですね [中村先生と共に生きる人々]

2003年に放映されたドラマ「僕の生きる道」

丁寧に丁寧に作られたこのドラマは多くの視聴者の心をうち、反響は広がっていく。ラジオドラマや特別編、BBSに書き込まれたコメント集、さらにその書き込みをされた方を追っていくドキュメンタリーまで放映された。

主人公の中村秀雄の生き方に何かを感じたのだが、現実の僕らだけでなくドラマ内でも多くの者が彼に学び、彼を支えることとなる。

余命1年を宣告された陽輪学園生物教師の中村秀雄(草彅剛)は自暴自棄となり自殺も図るが、母の言葉や敬明会病院の外科医金田勉三(小日向文世)により、最後まで生き抜くことを決心する。

敢えて平坦な道を模索してきた28年間の人生を振り返りつつ、秀雄は教師として充実した毎日を過ごそうとやや、肩に力を入れすぎながら教壇に戻る。

そこには教え子がいる。

そんな2年G組(その後クラス替えも無く3年G組となる)の生徒の一人

赤坂栞(上野なつひ)さん

いつもの通り、僕の勝手な印象を付け加えながら、ドラマとノベライズを振り返ってみましょう。

感情の起伏が激しく、ついつい暴言が口についてしまう。しかし、根は優しいので後悔しており、ちゃんと謝る思慮深さも持っている女性。

彼女の突き刺すような言葉は1話目から炸裂する。まだ、中村先生は健康診断の再検査を受ける前で、問題点に見て見ぬふりをしている頃のこと・・・

生物の授業など受験に必要ではないので2年G組の生徒、吉田均(内博貴)は仮病を使い保健室で“内職”をしようと試みる。中村秀雄もそれに気がついているが、無視をする。だが、数学の問題集を抱え教室を出ようとする吉田に対して赤坂栞は鋭く言い放つ

「ちょっと待ちなさいよ。気分悪いんでしょ?どうしてそんなもん持って行くの?」

おお~怖っ!保健室まで行って勉強しようという吉田君も信じられないけど、赤坂さんのトゲのある言葉もきついですね。

 

成績は常にトップ争いをしているが、数学だけが苦手。父親の会社の状況が悪く、彼女本人志望校を私立から国立に変更を考える。数学教師の久保(谷原章介)の補習を受けようとするが、偏差値65は無いと受けられないと言われ断られる。

・・・っておい!何のための補習なの?

それはそれとして、頼みの久保先生には断られ、余命一年と告知された担任の中村秀雄には「バカ」とまで言われる。そりゃ、怒るよな・・・。

その後、進路相談の件で担任の中村秀雄に相談せず久保に相談を持ちかける。久保は今一度中村の指導を受けるように諭されるがそれを拒否する。結局、栞は久保にも今の成績では国立は困難と言われて、「もういいです」とムッとしながら出て行った。

クラスメイトの鈴木りな(浅見れいな)が体育の授業中に心配して声を掛けてくれるが、その言葉に優越感を感じて栞はまた反発する。

「楽しいでしょ、私の人生、終わったかもしれないから」

いやぁ、とにかく赤坂さんの毒づきっぷりにはハラハラさせられます。

そして、ついにはその矛先が憧れも持っていただろうみどり先生(矢田亜希子)にも向けられます。

自暴自棄の状況を脱却した中村秀雄は徐々に変化が見られてきた。生徒の中にもそれを感じつつある。赤坂栞もこの頃は担任の中村秀雄と会話をするようになっています。

前々から懸念していた父親の経営する事業の状況が良くない。そのことで両親も言い争いをしているようで、それを止めようとして額に怪我までしてしまいます。

絆創膏を貼って登校すると、あの吉田君にまで心配されます。

「空から隕石が降ってきて当たったの」

ここまで来ると立派です(笑)

そんな両親の様子を見ていたくない赤坂さんは教員室にやってきてみどり先生の家に泊めさせてくれと相談します。この段階では赤坂さんは理由を言っていません。しかし、みどり先生の家の豪華さに戸惑います。この晩、ついに理由をみどり先生には話しませんでした。

翌日、みどり先生からその事を聞いた中村先生は放課後赤坂さんと話をします。この段階でやっと父親の会社のことを説明します。そして、感じた不公平感をぶつけます。そしてみどり先生にも聞かれてしまいます・・・。

言葉は刃物以上の武器になり、みどり先生の心を突き刺します。生徒に「バカ」と発言した秀雄は自らの道を見つけ歩き出すと、その言葉ひとつひとつを丁寧に紡ぎだすようになります。そして、道に迷った生徒をそして、同僚を導き始めます。

翌日、赤坂さんは父親の会社が何とかなりそうと中村先生に報告します。一日で業績が好転するということはないのでしょうから、恐らく金融関係からの融資の目処が立ったのでしょう。赤坂さんは当初目標にしていた私立大学の受験を両親から許されたのでしょう。

恐らく前日みどり先生に言ってしまった事(聞かれてしまったこと)を悔やんでいたに違いない赤坂さん。中村先生を通じてみどり先生に謝りたいと申し出ます。

この後の赤坂さんの行動や言動は大きく変わります。元々、彼女が根底に持っているからなのでしょうが、やはり中村秀雄が大きく影響していったからでしょう。

中村先生が倒れた場面に遭遇した赤坂さん。田岡雅人(市原隼人)と共に教員室で担任の死期を立ち聞きしてしまいます。体育館で打ちひしがれている時に赤坂さんも中村先生の言葉を振り返り、自分に話しかけてくれた言葉を思い出します。

「あと一年しかないないと思って何もしない人は、五年あっても十年あっても何もしないと思います。だから、一年しかないなんて言ってないで、やってみましょう。この一年、やれるだけのことをやってみましょう。」

 

生徒達は病院まで駆けつけ、隣接する公園から秀雄の病室に向い野ばらを合唱します。それまで合唱に参加していなかった赤坂さんもこの時初めて合唱に参加することとなりますが、楽譜も無しに最後まで器用にも歌いこなします。数学以外はそつなくこなすだけありますね。でも、当初から参加している杉田(綾瀬はるか)、田中(藤間宇宙)、鈴木、近藤(鈴木葉月)、黒木(岩崎杏里)、田岡に気兼ねしたのか彼女だけ二列目です・・・?

 

さて、そんな赤坂さんが起こした最大の事件(?)と言えば・・・

合唱の存続の絶対条件、判定模試でクラス全員A判定を取ること。必死に合唱と勉強を両立させた3Gの生徒達はそれを達成する。結果を受け取り螺旋階段を喜び駆け上がる生徒の中に吉田均はいない。一人塾に行こうとする吉田を赤坂栞は声をかける。

「ホンットに素直じゃないよね」

「おまえに言われたくないよ」

それを聞いた赤坂さん、突発的に行動を起こす。

いきなり頬に口づけをした。

吉田君、ポカーン

 

この事件があったのが3年生の1学期。ドラマは卒業式直前まで描かれているが、この件に関してその後を匂わせるようなエピソードは盛り込まれていない。

多感な高校生が・・・いや、普通の男女だったらこのままで半年以上ほっとけるのか?

でも、あの吉田君ならあり得るのかな・・・。

鈍感!

 


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