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僕の生きる道 恋はしちゃうもの [中村先生と共に生きる人々]

2003年に放映されたドラマ「僕の生きる道」

余命1年を宣告された高校教師が周りの仲間と共に生き続ける姿を描いたドラマです。

少なからず僕の人生に影響を与えたと言っていいでしょう。

ドラマ内でも多くの人々が中村秀雄に影響を受けています。また、その事が中村先生に影響を与えます。やはり人は互いに影響を与え合うことで成長していくのでしょうね。

最近、中村先生の教え子が続いていますが、今回はどうしようかなと思いつつもまた3Gの生徒。

鈴木りなさんを取り上げようと思います。

鈴木りなさん(浅見れいな)と中村先生が大きく影響を与え合ったのは、中村先生が自分の病気を知り、一度は自ら命を絶とうとしましたが、最後まで生き抜き、教師として充実した日々を過ごすと誓った直後のことでした。

― 僕に未来がないのならば、今を大切に生きよう。僕は今を生きるんだ。 ―

そんな決心をした直後、教室にはパール入りのシャドーにマスカラたっぷり睫毛の鈴木りなが居ます。秀雄はりなに放課後職員室まで来るように伝えます。

その後の授業では相変わらず生徒達は生物には興味が無いと他の科目の参考書を開いています。秀雄は授業だけでも生物の勉強をしようと言いますが生徒達は無視します。

放課後も、鈴木りなは秀雄の呼び出しを無視して帰ろうとしますが、秀雄に見つかります。しかし、りなはそのまま帰ってしまいます。

明らかにこの頃のG組の生徒達は秀雄を見下していました。平穏無事な道を選ぶ。だから問題があっても見て見ぬふりをしていた秀雄の事を生徒達はしっかり見ていたのです。だから、『問題』を突きつければ担任の秀雄は避けると生徒達は思っていました。

でも、秀雄は変心の過渡期に居ました。

職員室の窓から帰っていく鈴木りなの姿を見ていました。

鈴木りなは体育教師の赤井先生(菊池均也)にも声を掛けられますが、さらにプイッとそっぽを向いて帰って行きます。

今までの秀雄でしたら、仕方が無いな・・・と自分に言い聞かせて放って置くと思います。でも、今までの秀雄と違ったのです。

りなは性懲りもなく次の日も完璧(?)なメイクを施してきます。さらに香水もたっぷりつけて。メイクには文句はなかったがこの香水に関しては他の生徒からも抗議が出た。

田中守君(藤間宇宙)が

「匂うんだけど、何、つけてんだよ」

と言えば

「ガキにはわかんないの」

と返します。同性の赤坂栞さん(上野なつひ)からは

「メイクはご勝手にって感じだけど、香水はやめてくれない?匂いが脳みそに突き刺さって、すごく不快」

これに対してりなは

「私はそうゆうあんたが不快」

とかなり厳しい応酬があります。もしかして、その後栞の父親の会社経営で問題が起きた時、体育の授業で心配して声を掛けたのに、ひどい回答をしたのはこの時の影響でしょうか・・・はぁ~。

この時、近藤萌さん(鈴木葉月)が窓から体育の授業中の赤井先生がにやついているのを見つけます。結婚間際だからという発言の後、鈴木りなは早退しようとします。秀雄は理由も分からず引き止めますが、りなは帰ってしまう。

訳も分からず職員室に戻り、同僚の皆とその件の話をします。

麗子先生(森下愛子)は「化粧くらいかわいいもんじゃない」と言います。しかも、彼女の悩みは恋だと断言します。しかも、見ればわかると・・・。さらに相手は教師だ。

秀雄・・・誰か分からない

久保・・・俺?と彼らしい勘違い

赤井・・・え?俺?と素っ頓狂な声をあげる。

僕・・・・・今、考えるとこれだけ前ふりあったのに麗子先生が言うまで気がつかなかった。

いやぁ~本当に、男って駄目ですね。

原因を知った秀雄さん。麗子先生には恋の悩みに対して、私たちに何が出来ると言います。

でも、取りあえず秀雄は走り出しました。りなを追いかけました。

りなは秀雄に「原因は赤井先生ですか?」という問いに狼狽します。

「授業、始まってるんじゃないですか?」というりなの言葉と右下腹の胃の痛みに立ち尽くすしかなかった。そして、胃をさすりながら戻ります。職員室にはみどり先生(矢田亜希子)がいました。追いかけていった秀雄に変化を感じ始めました。この頃、秀雄の病気は学校の誰にもバレていません。

秀雄はりなの家に行きます。秀雄を見つけたりなは家に入り、出てきません。秀雄さんはりなさんの飼い犬に吠えられるだけです。でも、カーテン越しにみつめるりなさんの心に今までと違う担任、中村秀雄の気持ちが少しずつ伝わってきます。

おそらく、りなさんはこの頃から学校に戻らなくてはという意識があったに違いありません。クラスメイトとも仲たがいしたままで気にしていたのでしょう。赤井先生も結婚するわけで少しずつ、その事態を自分の中で消化していったのでしょう。

そして、中村先生はまた訪れます。先生はりなに帰る場所を常に残してくれていました。

「―いいよ。もうわかったよ。そんなに真剣に恋とか言われると、こっちが恥ずかしくなってくるんだけど。・・・・・先生、恋の話、全然似合わない。やめてって感じ」

りなは手厳しい言葉を返しますが、顔が笑ってます。秀雄の気持ちが通じました。

「・・・サンキュ」

りなが出来る精一杯の照れ隠しつきの感謝の言葉でした。

そしてりなは恋の話が似合わない担任教師に教えます。

「 ― でも、先生、間違ってるよ」

「この先、いくらでも恋が出来るとか、またすぐに好きな人が出来るとか、そんなの無理」

「好きになろうとして好きになるもんじゃないでしょ。好きになっちゃうんだよ ― 」

「恋は、しちゃうもんなんだよ。」

りなが去った後、秀雄は丘の上の公園に一人残ります。崖を歩いていると秀雄さんは転んでしまいました。寝転びながらみつめる澄み切った青い空。ちっちゃな雲がふたつ並んで浮かんでいます。

「いってー!」

転んだ痛みより、生徒から・・・りなから教わった核心。それが心に刺さった痛みが口につきました。

りなのお陰で、秀雄さんは心の奥底にしまおうと・・・決して消し去ることの出来ない気持ちを決着させるためにその日のうちにみどり先生の元へ向かいますね。

その後、りなは持ち前の明るさでクラスを引っ張ります。

合唱の練習も停滞すると、「気合入れていくよ」とクラスメイトに発破をかけます。

りなが知らずに背中を押した、秀雄さんとみどりさんの結婚に関しても・・・。朝のHRで結婚報告をした秀雄さん。結婚そのものも驚きだが、その相手がみどり先生だと聞いて生徒達はさらに驚いております。そんな中、りなさんは

「いいじゃん、中村 ― 」

この発言から、中村先生が多くの生徒に親身になっていたことに気がつきます。これによって、杉田めぐみさん(綾瀬はるか)と田中守君だけだった合唱に生徒達が参加する契機になります。

 

姉御肌な面と脆い面が共存している、普通の女子高生。知らないうちにG組をいい方向へ導いていった生徒さん。あなたのクラスにも、僕のクラスにもいましたよね、彼女のような生徒が。

ああ、久しぶりに同窓会したくなったな。


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