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初めての話 1 [ライフ]

生きていると、初めての場面に遭遇することは珍しくない。

でも、初めてなんだから失敗もある。

シリーズ化するかもしれない(笑)、はじめてシリーズの第一弾。

車の免許を取ってから、初めて車を運転した時。


免許を取ったはいいけど、家に車は無かった。

親父さんは仕事で車も使っていたけど、早く逝ってしまったので車は親戚の家に貰ってもらった。

という訳で、車を乗るには友人の車を借りるかしなきゃならんのだが、善意で貸してくれた車を、借りたときは丸みを帯びていたが、返す時には四角四面になって返すのも忍びない。

じゃあ、貸すことが商売であるレンタカーを借りよう。

で、人生初めてレンタカー屋に行ったけど、免許を取ってから半年は貸せないと言われた。違う会社の営業所に行けば借りられた可能性もあったけど、一件目で心が折れた。
※今現在は会社によって規定が異なり、免許取りたてでも借りることが出来るそうです。

ということはだ。 一切ハンドルを握らず、教習所で習っていた感覚が消えた半年後には借りられるってことだ。
ふーん、じゃあ半年後に四角い車を借りて、丸く返してあげようか・・・なんてことを考えたけど、それじゃあ自分のためにならない。

買うしかないな。

中古車屋を3軒廻って、決めちゃいました。
バイト代から生活と遊び代を差し引いて残っていた貯金を全部投入して、オンボロのハッチバック車を買いました。

さて、極力安く手に入れるため、納車ではなく引き取りにしてもらう。

 

ということは免許を取得して初めて運転するのは中古車屋から運転するってこと。

中古車屋さんに到着し、契約書類関係も確認し受け取る。

車はすでに磨かれ、エンジンが掛けられた状態で出口付近に置いてあった。

店員に見送られながら発進。

さあ、何のトラブルがあったかって?

期待しないでくださいね。

実はそんなに運転は下手ではないんです。

 

この日、当時お付き合いしていた彼女が物好きなもんで、途中ピックアップして食事をしようということになっていた。

その時の彼女は高校を卒業してデパートで働いていたのですが、中古車屋さんから1km位離れた駅は彼女の通勤列車の途中駅。そこで待ち合わせに。

車を駅のロータリーに滑り込ませるが、車を停めておくスペースがない。

なので、ロータリーから伸びる道沿いに一時駐車。

で、どうやら彼女が乗っているらしき電車が到着したようだ。ロータリー内で待ち合わせと言っておいたが、そこにはいないし、彼女は私の乗っている車の車種なの知らない。

車を降りて、ロータリー方面へ歩いていこうとした。

キーを抜いて・・・

あれ!?

キーを・・・

キーが・・・

キーが・・・・・・抜けない。

 

教習所で使っていた車はマークⅡのミッション車。

車のキーは右に回して抜くだけ。

 

私の初めての年季の入った車はエンジンキーを右端まで回しても抜けない。

ああ、抜けない。

この中古車、整備簿はしっかり残っているくせして、いろいろ探しても「取り扱い説明書」が見あたらない。

中古車だから仕方がないのか・・・(実際にはありました)

 

で、悩んだ。

アレレ・・・

 

電車が到着したであろう時刻からすでに10分以上経過している。

まあ、引き取り時間があいまいだから、遅れるかもしれないと言っておいたので、気にも留めていないだろう。

※この時代、携帯電話など普及していません。

 

参ったなぁ、車を運転して中古車屋へ戻るか・・・

エンジンが停止している車。もう一度エンジンをかけようとキーをいじった瞬間、今まで味わったことのない感触。

教習所内でも路上教習でも味わったことのない感覚・・・

キーを押し込める。

 

そうなんです。車種によってはシリンダーを一段押し込むタイプがありますよね。

あれだったんです。

 

おお、これだと思って右にひねると、さっきまで回せなかったところまで回る。

そして、抜けた。

 

ああ、良かったー!


で、車を降りた瞬間、そこに彼女が立っていた。

ロータリーの混雑っぷりを見てもしやと思い、こっちまで歩いてきたそうだ。

彼女は車の免許を持っていない。顛末を説明しても

 

「大変だったね」


で、終了。

車を持っていないころは二人でどこかへ行くときは電車が移動手段だったので、駅から離れた店に行くことはあまりなかった。

なので、幹線沿いのレストランへ。

食事を終え、彼女を家に送り、彼女のお母さんに運転気をつけなさいよとやさしく注意され、いつも通り彼女のお父さんには無視された(笑)

 

で、帰り道。

自宅までは隣の市までの走路。

彼女の家を出発して数分して事態は起こった。

教習所時代には見たことのない灯り。

 

FUELランプ、点灯。

 

中古車屋もしたたか。わざわざタンクにガソリンがたぷたぷ入れてくれるはずもない。

しかし、この辺りはちゃんと勉強していた。

想定しているところにオープナーのレバーも手で確認できた。

さあ、あのガソリンスタンドで初めての給油をするだけだ。

忘れちゃいけないのが、エンジンを切る事。

さあ、行くぞ。

行くぞ。

行く・・・・・・ん?

 

この車のFUELリッドは右?左?どっち?

サイドミラーで確認するけど、夜でもありよく見えない。

もうすぐガソリンスタンド。

天井からホースがぶら下がっているガソリンスタンドならいいけど、あのガソリンスタンドはそうでないと知っている。

入ってど真ん中に給油の装置がある。

その右か左に車をつけなくちゃいけない。

どっちだ?

どっちなんだ?

 

店員さんの冷ややかな目を気にして、私はガソリンスタンドまで300mという地点で路肩に車を停め、運転席を降りる。

そのまま、車体の右後方を見てみるがそれらしき小扉は無い。

歩道側に廻り、左側を見ると、あった。

よし!

 

初めての給油はこの300m手前の確認のおかげでつつがなく、終了した。

 

 

はずだった・・・・

 

「お客さん、安全のためエンジンは切ってもらえますか?」

 

あああああああーあ。

 

 

 

そんな時代もあったよね。


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