そうだ京都、今年の冬も行こう(17)詩仙堂 [紀行]
圓光寺の拝観を終え、静かさと額縁庭園を眺めることが出来なかった虚無感を纏いながら歩きます。
大原観光を終えた後、このエリアを選んだのはこれまでの京都散策で一度も訪れていないこと。大原から京都中心部に戻るルートから大きく外れていないこと。
そして、気になるお庭も多かったこと。
曼殊院で幽霊画にびびり、
圓光寺でやや消化不良を起こし、石川丈山という武士であり学問や書道・茶道にも長け、庭も作れる・・・これまで重森三玲や小堀遠州、雪舟など多彩な、マルチタレントな人たちの庭をたくさん見てきましたからね、もう期待しながらおおよそ頭に描いた道を歩くとあっという間に到着した。
小有洞と名付けられた門の先には雰囲気のある石段が見えます。
この雰囲気だけでも期待値がどんどんと膨れ上がってきました。
そうそう、この石段。上り続けるのかというとそうでもなく、後程庭に回る時には下ったりと・・。
詩仙堂というのは通称であり、正式に凹凸か(かは穴かんむりに果という環境依存文字)と言います。
でこぼこした土地に建てられた建物という意味。
洒落ているなぁ。
石段を登り切ったところで左右を見る
どちらにも行けるが、間違いなくこっちだろうな。
ここが老梅関。
その先に玄関があります。
玄関は嘯月楼という3階建ての特徴的な建物。
ここで拝観料500円を納めます。
この日、初めて私が問い合わせるよりも早く、カメラ撮影について注意事項を教えて頂きました。
まあ、スタンダードである仏具や展示物などはNGだけどお庭に向かってはOKというパターン。
ということでお庭に。
丈山の頃に作られた建物は先ほどの玄関とこの詩仙堂という通称のもととなった「詩仙の間」が当時のもの。
その後、増改築がされてやや複雑な構造をしています。
お庭が見える部屋まで一気に行きましょう。
ふむ。
座敷「半林山」から眺める白砂の庭を眺めます。
私よりちょっと先輩な拝観客が結構訪れて庭を眺めています。
ここのお庭は縁側から眺めるより、もうちょっと引いてみた方が良い。
詩仙の間(この写真左側の方)に人が一気に入って行ったので撮影チャンス。
お二人残っているけど、こんな感じです、
あ、この二人も立ちあがった。
このようなお庭です。
もちろん、詩仙の間も行きましたよ。
あまり広い部屋ではありませんが、多くの女性参拝客でいっぱい。
お姉さま方に囲まれながら中国の詩人、三十六人の額を眺めます。
徳川家に仕えていた石川丈山が隠居する際に造った山荘。
ああ、そういえば詩仙堂の前に見学させてもらった圓光寺も徳川ゆかりのお寺でしたね。
三十六歌仙というのは聞いたことがありますが、漢詩家三十六人を選定、その絵は狩野探幽の筆によると伝わっています。
あ、そういえば獅子脅しを見ないと!
お庭に降りるには一度玄関に戻って外川回り込む必要があります。
これも凸凹の土地に建てられた影響なのでしょうかね。
受付の女性が丁寧に・・・というよりもう決まり文句の様にすらすらと庭へのルートを教えてくれる。
実は私が入る際に、すれ違いに出る方が居て同じ説明を聞いていたので二度目の案内となります。
こんな小路を進みます。
左の石垣の上が先ほどまで居た詩仙堂。
これだけの高低差があるのです。
新しい茶室もあります。
で、獅子脅しは?
日本で初めてと言われている獅子脅しは?
と、随分と端っこにあった。
まあ、当時のそれではないのでしょうけどね。
あそこに登ってみたいな。
さあ、行くか。
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