そうだ京都、今年の冬も行こう(28)圓徳院 北書院 [紀行]
圓徳院の書院から渡り廊下を伝って北書院へ。
狩野尚信の三十六歌仙の絵が小部屋に飾られていました。
その小部屋から順路に沿って進むと見えてきた書院の広い畳敷き。
そして、そこから見えるお庭。
小堀遠州の庭ですね。
賑やかな、ねねの道のすぐ傍らにあるはずなのに静寂に包まれ、拝観客も少ないことをいいことにカメラバッグを端っこに置き、足を伸ばさせていただきました。
拝観客は私だけ・・・というわけにはならず、常に他の方もいらっしゃいました。
先客もいるし、後からも来たし。
でも、パーソナルスペースが気になるほどはやってこないので、ゆっくりと位置も移動しながらお庭を眺め、のんびりと過ごしました。
池泉回遊式のお庭ですが水はなく、枯山水と言っていいのかな?
蓬莱石組もあります。
ああ、寝っ転がりたい・・・。
実際には寝てませんよ。カメラを置いて撮影しただけですよ。
何しろ、お父さんと小さな姉妹が書院に入ってきています。
大人が恥ずかしい真似はできませんからね。
ちょっと、おませして静かに庭を眺めていますが・・・すぐに飽きたようです。
会話が聞こえてきてしまい、耳に入ってしまいましたがどうやらお母さんはすぐそばにいながら圓徳院には来ていない模様。
お母さんにお庭を見せてあげるため、おもちゃのスマホについているカメラ機能でお庭を撮影していました。
そんな親子連れも北書院を出ていき、しばらく一人だけの時間がやってきました。
もう、これで拝観料を納めて見学できるところはこの時期(12月29日)には無いだろう。
いや、あるんだけどね。
どうしようか。
あると知っているから詩仙堂から青蓮院門跡、そして高台寺圓徳院方面へ来たわけで・・・。
でもね、圓徳院の北書院で根っこが生えたように動けなくなっています。
ダイナミックな石橋だなぁ
なんて、もう少し書院で腰を下ろしていると新しい拝観客が北書院へやってくる音が聞こえる。
圓徳院の受付時間を考えると、そろそろリミットぎりぎりだろう。
よし、行くか。
立ち上がり、北書院から出てすぐある出口に向かおうとすると、渡り廊下から三十六歌仙の額絵が飾られている小部屋に入ろうとしているご夫婦らしき男女が見えた。
外に出ると、
ああ、そうか!
圓徳院の受付かと思い、いったん入った場所、そこが圓徳院の拝観ルートの終点、出口だったんだ。
渡り廊下でぐるっと戻ってきたから位置関係がつながった。
北政所、ねねの終焉の地と伝わっています。
そして、圓徳院の拝観ルートを出て振り返ると、三面大黒天尊天。
秀吉の出世守本尊であり、大黒天・毘沙門天・弁財天の三つの顔を持った仏さま。
一度で3つの効き目がある。その合理性が秀吉らしく、また出世につながったと言われています。
やっぱり、高台寺への参道はこの時間でも人だらけ。
では、もしかしたら拝観に間に合うかもしれない、あの場所へと向かいましょう。
コメント 0