そうだ京都、今年の冬も行こう(29)くくり猿 [紀行]
北政所、ねねが晩年過ごし、終焉の地となった高台寺塔頭圓徳院を出ると、陽はますます傾いてきた。
かつては雨男を自称していた私もこの日はほんの少しの狐の嫁入りだけでほぼ好天に恵まれた。
12月29日の京都訪問は2年連続。2014年の訪問時は出発時は東京は雨。嵐山・嵯峨野に到着したときに雨は止んでほっとしたけど、最後の最後、大徳寺に到着した頃に雨となった。
今年(2015年)は傘の心配はなく、日差しも柔らかで雨や冷気による体力の消耗はほとんどなく、早朝からの日帰り旅行の終盤ながらまだまだ気力も体力も残っています。
例によって今回も昼ご飯を抜いているけど、まだまだ足は動く。
あともう一か所拝観が出来るかもしれないけど、足が動く限り寄り道もして観れるところは観て行こう。
ねねの道は相変わらず人が多い。
また、外国人観光客も多い。
そして近年京都だけでなく、多くの観光地で目にするもの・・・人力車が多い。
ちょうど、カップルが乗り込んだ場面に出くわした。
すると・・・同業者の車夫が集まってきて、何かの掛け声を始めた。
外国人が異様な風景に驚き、見ている。日本人の私もその掛け声が聞き取ることが出来ず(大きな声量で複数の人間が発声しているため)、理解が出来ないまま通り過ぎる。
あれは、たまたま乗り合わせた二人が新婚さんでお祝いしたのか?単に乗車すれば毎回そうするのだろうか?
ねねの道もそろそろ終点。
ならば、かつて知った道となる。
2012年の夏、暑い暑い夏。
レンタサイクルを借り、初めて電動アシスト自転車に乗って文明の利器に驚愕し、そのアシストは決して高速を出すアシストをしてくれるものではないと理解し、レンタサイクルを市営駐車場内にある駐輪場の停めてあちこち散策するも結局は駐輪場に戻る必要があると気づいたあの夏の日の小旅行。
その時に通った道だ。
ここを曲がればと思ったら、記憶にないお店があった。
もしかしたら前回は真昼間に来たから気が付かなかったのかもしれない。
外国人観光客が気になって中を窺っている。
提灯にもchopsticksという文字が見える。
今の日本経済、観光地にとって日本人観光客だけでなく外国人観光客のお財布の中身は期待の的となっているようですね。
欧米の観光客も爆買いこそないけど、日本人観光客よりは財布のひもは緩い模様。
あ、あったあった。
くくり猿。
その2012年の京都訪問時にたくさん目に飛び込んできたもの。
お猿さんの手足がくくられている様を表し、それは人間が欲望を抑えている様を表している。
八坂庚申堂周辺でよく見ることが出来ます。
そして、実はさっきから目に入っているし、目に入るからこそ迷うことなくここに到着した訳です。
八坂庚申堂の前で左を向けば
夕日を浴びる、八坂の塔。
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