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そうだ京都は今だ、2016夏(5)瑞峯院 その1 [紀行]

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ここまで来たなら

恐らく今日は、重森三玲さんの庭を見るとすれば、ここしかないだろう。

2014年の年の瀬、拝観時間ぎりぎり、そして雨が降り出した静かな、静かな時を過ごしたお寺。

瑞峯院に今回も寄りましょう。(毎回じゃないか・・)

 

 

 

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お、トンボ。

 

とっても暑いけど、少しずつ秋の準備が始まっているのか。

・・・暑い。

 

 

受付前に気になる木。

一番最初に気になったのは、2014年年の瀬に訪れた龍安寺の時か。

どうして、このような形なんだろうと思ったけど

今回の旅の直前に見た、テレビ番組の中で重森三玲さんのお孫さんである、重森千靑さんが説明していた。

台杉というそうです。

本来は観賞用ではなく、建築材料を取るための方策。

真っすぐな垂木を取るために枝を落とし真っすぐに成長させる。

単に枝を落とせばいいのではないらしい。枝を落とすと植物はそこを治癒しようとする。

すると膨らんでしまう。膨らむと真っすぐな垂木にならないらしい。

膨らむことを計算して、落とすのではなく鎌でえぐり取るのだそうです。

すごい。すごいね。

その結果、天にまっすぐ伸びる杉の形が観賞用として採用されて、このようにお寺さんにも配置されているそうです。

 

 

さあ、中へ。

受付時にげた箱を眺めると、置いてある靴はわずか。

今回も静かに楽しいめそうかな。

 

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瑞峯院には三玲が手掛けたお庭が複数ありますが、やっぱり一番好きなのが

独坐庭。

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直前に見た、テレビ番組で出演者が見て最初に口にした言葉が「カッコいい」

 

なるほど、カッコいいね。

力強い石組と深めに描いた砂紋が強く主張しています。

 

テレビ番組ではお孫さんの千靑さんが丁寧に説明してくれていました。

それを頭に今回、独坐庭を拝見します。

 

お庭ばっかり見ていますが、

方丈は室町時代に建てられたもの。その方丈の前の庭を造らなくてはならない。

千靑さん曰く、三玲さんがまず考えたのはその室町時代の建物との整合性。

限られたスペースに枯山水庭園をいかに広く見せるかの工夫。

建物に対して、不等辺三角形の配置による遠近感。

さらにそれ以上に気を使った「大きな石組み」に向かって集中する石組みの配置。

独坐庭の由来にもなった、禅の世界の独坐大雄峰という考え、もしくは蓬莱神仙思想。道教ですね。

 

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この石組みに向かって、庭の構成物が集中する配置となっています。

光明院に波心庭もそうでしたね。

 

 

 

 

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仙人が住まう山、蓬莱山。

蓬莱山がある島へたどり着こうとするがなかなか近寄れない。

大きな波もそこにある。

 

ああ、だんだんそう見えてきた。

 

 

 

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千靑さんも番組で明言していました。

私も、三玲さんの庭をいくつか見てきましたけど、そう思っていた。

三玲さんは庭を造るときに必ずテーマを考えて作っている。

とは言っても、それを三玲さんが明言もしていないから、推測するしかないのですが。

特にこの瑞峯院の閑眠庭や善能寺の仙遊苑などは明らかなテーマが含まれている。

 

独坐庭については、禅の考えをよく知らない私が初めて訪れた際に、一人座って眺めた庭。

一日中歩き回り、雨も降ってきた。

時間的制約、体力、そして天候。もう、これ以上は観光目的の行動はできない。

そう思って、残りの時間をこの庭を眺めることに決めた。

 

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前回訪問時も外国人観光客がガイドさんの説明を熱心に聞いていた。

 

この日も半数以上の参拝客が外国人だった。

 

その中で私が訪れて、方丈をぐるっとゆっくりと回っても、ずっと同じ場所にいたアジア系の女性が一人。

 

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この写真でギリギリ、フレームに入らない位置に座っています。

ずーっと見ていました。

 

見る人により、この庭から発せられるメッセージはそれぞれあるのでしょうね。

 

 

 

 

 

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独坐庭の先にもちょっとしたお庭が

この先に墓地があるのですが、今年もお墓参りにいらっしゃているご家族が。

 

ご先祖様を敬う、子供元気な声も。

 

やっぱり、この庭は好き。

 

 

 

 


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