そうだ京都、行こう2017師走(3)大河内山荘 [紀行]
大混雑のトロッコ嵐山駅を離脱、竹林を抜けて目指す場所へ。
とイメージした位置関係と違った。
トロッコ嵐山駅から大河内山荘庭園て至近だったんですね。
これまで何度となく京都を訪れ、円の為替レートや勧誘効果もあり海外からの観光客の多さを実感してきました。それらの経験より、ここならば観光客が少ないだろうなと思う場所がある。
日本に来るのに高い旅費を払っているので、観光地で払うお金にも制限がある。
国内旅行の私でもそう思う。せっかく日本に来たならば、まずはメインどころを押さえたいはず。
余裕があれば他にも・・・。
そう考えて、他の寺社庭園と比較して入場料・拝観料が高め設定の大河内山荘庭園。お抹茶付きで1000円。
ここならば、団体観光客は少ないだろう。
予想的中で、さっきまでの喧騒が嘘のようだ。
料金を支払う窓口の手前と向こうでは人口密度が違う。
日本人の私でも大河内伝次郎さんは「往年の大スター」という知識はあるが作品や演技など論じるほど観ているわけでもなく、作品以上にエピソードの方を知っていたりして。
アジアからの外国人観光客にとって、大河内伝次郎の山荘か!という人はあまりいないと思われる。
だからこそ、お庭や眺望がよいこの山荘の人口密度が低いことに賛成なのです。
とは言っても、入場している観光客の半分は外国人。
アジア圏の比率が少し下がり、欧米の方の比率がトロッコ列車より俄然上がりました。
お抹茶は後回しにして。まずは大乗閣前庭園からその大乗閣を目指しましょう。
ここしばらく枯山水庭園をゆっくりと見ることは出来ませんでした。
重森三玲さんの庭を中心に今回の旅を組んでみようとおもったのですが、そうとはせずにこれまで見逃したところを中心に。
こちら大河内山荘庭園は回遊式庭園。お庭も楽しみ。
もう少し鮮やかに晴れてくれればよかったのですが、あいにくの曇り空。
でも、雨よりましか。
トロッコ列車に乗っているとき、もし雨が降れば雪に変わりそう、そう思った。
大乗閣。
数寄屋造りっぽい建物。
傳次郎の別荘。
本人が過ごしやすいための建物、ということ以上にお庭を含めて、残すことを意識して作ったものではないでしょうか。
順路通り進むと、眺望が開けます。
正面の高い山が比叡山。
左手前のこんもりとしたお山が衣笠山。
衣笠山となると、金閣寺方面、鷹峯方面ということですね。
ん?塔が見える?
見える?
見えましたね。
仁和寺の塔です。
観光地あるあるですが、順路を回っていると他の観光客とペースが一致してある程度の期間ずっと一緒の行動になってしまう。
私の前にいたのはおそらくは欧州の若い女性。
日本のランダムな配置の飛び石に苦戦し、日本らしい建物や庭に小さい声で感嘆の声を上げ、カメラで写真を撮っていた。
順路自体は狭く、一方通行。
彼女の後ろのいた私も彼女とほぼ同じ行動をとるので、自然と彼女のすぐ後ろに居続けることになる。
もしかしたらゆっくり見たいのかもしれないが、すぐ後ろに別の観光客がいればプレッシャーと感じる可能性がある。
しばらく観察すれば、プレッシャーを感じる人、全く感じないひとと判断も出来るが、彼女はプレッシャーを感じそうだ。
抜いてあげた方が良さそうだと思い、滴水庵の前庭で立ち止まったところでパスします。
おそらくはアメリカからと思われる一家に追いつきますが、こちらはサクサクと進んでいきます。
なので、滴水庵をゆっくりと堪能
いいね、いいね。
庭も好きだけど、古い建物も好物です。
こんな風に写真を撮っていて、振り向いたら追い抜いた彼女と狭い順路の入口で鉢合わせ。
私と彼女、ほぼ同時にどうぞと手を使って相手に先を進める
お互い笑いながら、もう一度私がどうぞと口に出して進めると彼女が先に進みます。
レディファースト
いや、待て。さっき俺は何で彼女を抜かしたんだ!
彼女に余計なプレッシャーを与えないためじゃなかったのか?
なんて思ったけど、その先進むと先ほどのアメリカ人家族、後ろからフランス人(と言葉遣いから推測)するご夫婦、ラテン系言葉を話すヨーロッパ方面の3人組(イタリアかな)、さらには日本人親娘と観光客自体が渋滞してきた。
こうして書いているけどトロッコ列車と比較して、アジア圏内の観光客と欧米からの観光客の比率でこんなにギャップがあるのかとびっくり。そして、どっちにしても相変わらず日本人はどこに行ったのだ?
先ほどは比叡山方面が開けていましたが順路に沿って行くと
保津川
先ほど、トロッコ列車で通ってきた方面の風景です。
左にパーンすれば、嵐山も見えています。
ここで先ほどの女の子を再び抜かし、小高い丘から降りようと足早に進むと
ああ、額縁風景。
比叡山を額縁に収めてみました。
腰をかがめて撮影していると、後続の彼女が接近する気配。
なるほど、やっぱりプレッシャーを感じるよね。
細かい部分まで写真を撮っていた彼女なら、私が腰をかがめて撮影していた意図もすぐにわかるはず。
何となく、私の邪魔にならないように足にブレーキをかけている彼女を気づいていないようにその場を立ち去り、後ろで小さい声で何か発した彼女の様子を想像しながら、彼女が苦手な不規則な石段を下りていきます。
その先にあるのが
やはり大河内山荘ならば、大河内傳次郎さんに関する展示があるのかなと思っていました。
やっぱり丹下作善かな。
さて、山荘庭園を後にする前に、せっかくだから無料でついているお抹茶を頂くことにしましょう。
庭園で見かけた方の殆どが外国人観光客であったから、当然のごとくここにいるお客さんも外国人ばかり。
これぞ日本!という雰囲気でお抹茶と茶菓子が出てくる。
みなさん、お茶については興味津々、抵抗もなく手に取っていますが、日本文化とあまり触れあう機会がない場合、最中というお菓子については恐る恐る口に運ぶシーンをちょっと横目で微笑ましく見ていました。口にした後、あんこの優しい甘さに触れて笑顔になり、自然と渋めのお抹茶が欲しくなる。
そして、こちらのお茶屋さんの方々は普段から沢山やってくる外国人観光客に対して、英語で接している。
店員さんによって、その語力に差はあるかもしれないけど、相手もそれに対してなんとか合わせようとしてくれる。そのほとんどが、お抹茶無料券をくださいということと、お抹茶の横にあるのは最中というお菓子であることなんだけど。
嵯峨野トロッコ列車の駅員さんよりは一方通行ではなく、交流となっている。
ここでブログを更新しておらず、ご心配をおかけしていることもあり、ここからブログ更新をして年内に生存していますよと発信しようと思い、スマホでブログ立ち上げ。
さてさて、長い間スマホでブログ更新していないから、IDなどを一から入力する必要がある。
パスワードは忘れようもないのですが、IDは数年前にセキュリティ強化の面で文字面が長くなり、すぐに思い出せない。
うーん、うーんと唸りつつ、これか?これか?
なんて入力を繰り返す。
その間、楽しい海外からの観光客と店員さんのやり取りに耳を貸しつつ。
どうにか正しいIDにたどり着き、一つ記事を更新して、ご馳走様でしたとお茶屋さん、そして山荘を後にして次の目的地を目指します。
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